眼科
一般眼科

一つ一つの検査を丁寧に行います。
漫然と目薬を使うのではなく、皆さんのお話を伺いながら、有効な投薬を見つけていきます。

特に緑内障糖尿病の方は定期診察が大切です。

※ 受診した際に次回予約も可能ですので、是非ご活用ください。

経過観察が大切な病気

白内障
目の中の水晶体に加齢とともに濁りを生じることで、眩しさを感じたり、視力が低下したりする病気です。
根本的治療は手術になりますが、手術のタイミングはその患者さんの生活スタイルにより様々です。

手術までは視力低下の度合いによって眼鏡を合わせたり、点眼を入れたりしながらの経過観察をお勧めします。

スリットランプ写真
緑内障
緑内障は気が付かないうちに見える範囲(視野)が欠けていく病気です。現代では40歳で20人に1人、70歳で10人に1人と言われています。
とはいえ、ほとんどの緑内障はゆっくり進行するので過度な心配は不要で、早期に発見し適切な治療を続けることで、生涯に渡り有効な視野と視力を保てる可能性が高い病気でもあります。

大切なのは早期発見のための健診です。
緑内障と診断された場合は、定期的に視野計測をしながら、眼圧をコントロールするための定期通院を続けましょう。

ハンフリー視野
糖尿病網膜症
高血糖が持続することで生じる網膜血管障害です。罹病期間5年未満では1型糖尿病で約17%、2型糖尿病では約14%が発症し、罹病期間が長くなるにつれ、網膜症の発症リスクは更に高くなります。
困ったことに、この病気はある程度進行するまで自覚症状が現れないため、視力が落ちたと感じた時にはすでに病期が進んでいる例も散見されます。

定期的な眼底検査も大切です。網膜症の早期発見により、病期が進行する前に治療を開始することで、将来まで有効な視機能を温存させることが可能となります。
自覚症状がなくても年に1回は眼底検査を受けましょう。

辰巳内科・眼科では2科で共通のカルテを使用するため、院内にて投薬・血糖データの把握が可能です。
他院通院中の方は、主治医より記載頂いた糖尿病手帳か、お薬手帳と直近の採血データをお持ちください。

眼底カラー写真
高血圧・動脈硬化性眼底
高血圧や高脂血症、糖尿病、喫煙などにより、眼底血管の動脈硬化が進み、動静脈の閉塞が起こることがあります。
周辺血管の閉塞では自覚症状がないことが多いですが、中心部血管の閉塞は視力低下に直結します。

高血圧症や高脂血症がある場合にも、糖尿病同様に定期的な眼底検査をお勧めします。

目の違和感・視力低下・痛み

ドライアイ
目が乾く原因は様々議論さていますが、膠原病などの内科疾患に伴うドライアイは『涙液減少型』が多く、マイボーム腺機能異常やコンタクトレンズの装用、アレルギー性結膜炎、パソコン作業などによる瞬目回数の低下によるドライアイは『蒸発亢進型』が多いとされます。

当院では診察によりドライアイのタイプを診断し、タイプに応じた点眼治療、もしくは内科的治療を提案します。
しかしながら、ドライアイの症状は変動することが多く、根気強い治療の継続が必要です。

コンタクトレンズによるドライアイの場合には、その目にあったコンタクトレンズを選ぶことも大切になります。

流涙症
涙は涙腺から分泌され、眼表面・結膜嚢(下瞼の白目の部分)に分布します。結膜嚢に収まった涙液は瞬目により眼表面に再分布するとともに、10%は蒸発し、90%は鼻涙管から咽頭へ流れます。
流涙の原因には、主には以下のような原因が考えられます。
1. 鼻涙管閉塞:涙液の最終的な捌け口の閉塞
2. 結膜弛緩症:結膜嚢を形成する結膜のたるみにより涙液が正常に貯留できない状態
3. ドライアイ:乾燥により眼表面が不安定になることで、外からの刺激に敏感になるため反射的に涙が出る状態

鼻涙管閉塞や結膜弛緩症は点眼治療では改善しません。
手術を希望される場合には専門の施設をご紹介します。

結膜炎
大きく感染性(細菌性、ウイルス性など)結膜炎とアレルギー性結膜炎に分けることができます。

それぞれに治療方法が異なりますので、診察の後に点眼薬を処方します。

眼瞼炎
アトピー性眼瞼炎、細菌性眼瞼炎、アレルギー性眼瞼炎に加えて、近年ではマイボーム腺機能異常に伴う眼瞼炎も指摘されています。
マイボーム腺機能異常はドライアイや眼瞼炎により眼不快感を伴うことが多く、眼瞼を清潔に保つための温罨法や眼瞼清拭(リッドハイジーン)もオススメです。

気になる方は主治医に相談ください。

霰粒腫・麦粒腫
霰粒腫はマイボーム腺が炎症により閉塞することで瞼が腫れ、時に痛みを生じる病気で、抗菌剤やステロイド、必要に応じて切開排膿などで対応します。
麦粒腫は毛根に菌が感染することでZeiss腺やMoll腺が炎症を起こす病気で、基本的には抗菌剤で治療します。

気になる方は主治医に相談ください。

目の奥の病気

飛蚊症
目の中に何かが飛んでいると感じる症状です。
高度近視や加齢により目の中の硝子体と呼ばれるゼリー状の物質に混濁が生じることで自覚します。

濁り自体は年齢的な変化であるため治療は不要の場合がほとんどですが、時に混濁と同時に網膜に穴が開く場合があり、レーザー治療や手術治療が必要となることがあります。

加齢黄斑変性
網膜の中心部分(黄斑)に異常が起こる病気です。
黄斑部は視力に直結する細胞が多く集まるため、この部分の障害は歪みや視力低下を引き起こします。
加齢黄斑変性は『前駆病変』『萎縮型』『滲出型』に分けられます。

活動性のある病態は滲出型で、治療の対象もこのタイプになります。
前駆病変や萎縮型には喫煙や食生活の改善、サプリメント服用が推奨されています。

黄斑前膜
黄斑部網膜に透明な膜が張っている状態です。
軽い膜が張っているだけであれば見え方に変化は生じませんが、透明な膜が網膜に引きつれを起こすと、視界に歪みが生じたり中心視力が落ちたりします。
その場合には手術の適応です。

アムスラーチャートでのセルフチェックで異常がある場合には、黄斑変性など他の疾患の可能性も含めて眼科受診をしてください。

アムスラーチャート

片目ずつ掌などで遮蔽して検査します。
中心の黒い点を凝視している状態で、チャートの四隅が見えるか、マス目のどこかに歪みや薄く見えたり欠けたりしている部分がないかをチェックします。

アムスラーチャート